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無停電電源装置は寿命が短く、結構頻繁に交換が必要になります。となると、そのたびごとに結構な額の投資が必要になるわけです。ソフトバンクは、おそらく、その投資をケチっている、と言えそうです。安くてすぐ止まるような無停電電源装置を付けてとりあえず規則の義務だけを守っているとか、劣化して動作時間が極端に落ちているのに交換していないとか、そういう状態。
これは、ソフトバンクが他の通信サービスでも当たり前のようにやっている「実質片系運用」に通じるものがあります。普通、携帯電話のように公共性の高い通信には、冗長構成が求められていて、たとえば違う収容局につながる二本の線を引っ張り込んでもし片方の線が断線しても通信が継続できるように作ります。
ところが、ソフトバンクは、二本の線を同じ場所、同じパイプを通して同じ収容局につないでいるだけです。単に規則で定められているから冗長構成にしているけど、実質一本。一箇所の断線で全断になります。実に、ソフトバンクが災害に弱い理由は、この辺の「手抜き」が最大の原因と言えそうです。YahooBBなんかも片系運用だというのは有名な話で、毎日数十箇所で障害が起きているようです。
そう考えると、断率0.15%と言う超低率をたたき出したauが、三社の中ではもっとも災害に強いと言えそうです。障害対策にどれだけお金をかけるか、と言うのは結局無停電電源装置でも冗長構成でもその他対策でも同じポリシーに従うはずですから、おそらく全体的な傾向としてauがもっとも災害に強いキャリアではないかと考えられるわけです。
もちろん、こういう話をすると、ウィルコムはどうなんでしょう、という話になります。ウィルコムの場合は、設備規則での義務付けはありませんが、それ以前に、PHSと言う方式が複数の基地局がオーバーラップし放題というきわめて特殊な技術であることが重要です。オーバーラップさえしていれば、基地局が潰れようが通信線が切れようが、いくらでも周囲の基地局でカバーできます。
また、ウィルコムの場合はさらに特殊な事情があり、基地局の電波は必ず隣の基地局まで届くような構成になっています。要するに、基地局間の距離はセル半径以下。だから、間の1局が倒れても、必ずその両隣の基地局からのオーバーラップが期待できます。
その理由は、基地局同期。今でこそ同期と言えばGPSと言う感じですが、ウィルコムは、すべての基地局に(当時は)高価なGPS受信機を取り付ける代わりに、隣の基地局の電波を直接受信することで同期を取るというトンデモな方法で基地局同期を取りました。そのため、必然的に、隣の基地局の電波が拾える範囲にしか基地局を建てられません。嫌でもエリア半分はオーバーラップせざるを得なくなったわけです。